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ひじ、ひざ、かかとのゴワつき~それって角化症?

冬の季節、気温の低下や乾燥とともに肌はうるおいを失っていきます。とくに、衣類に覆われて目につきにくいひじやひざ、かかと、くるぶしはどうしてもお手入れをさぼりがち。いつの間にか黒ずみ、ゴワつきを生じてしまいます。分厚く、ゴワついた肌は、放置するとひびわれや出血のトラブルを来すことも。今回は、肌のゴワつきを生む原因を探るとともに、効果的な対処法についてご紹介します。

ひじ、ひざ、かかとチェックしていますか?
本格的な冬の到来とともに、ブルっと震える寒い日が多くなりました。思わず外出をためらう寒さに、コートの下の重ね着や手袋、マフラーでの防寒対策は欠かせません。おのずと露出する肌の面積は少なくなり、見えるのは顔の一部だけ、ということもあるでしょう。

でも、半年前の真夏の季節を振り返ってみて下さい。腕は半袖、ノースリーブ、足元はサンダル履きだった人も多いはず。そのときはひじやひざ、かかとのカサつき、ゴワつきを意識していたのに、今はちょっとチェックをさぼりがちではありませんか?

冬は脱衣場も冷え、一刻も早く暖かい湯船に急ぎたいところですが、ぜひいちど、入浴前に鏡で全身をチェックしてみて下さい。ひじやひざが黒ずんでゴワついたり、かかとが白く粉をふいていれば、それは冬の季節に悪化しやすい「角化症」かもしれません。

角化症になりやすい、ひざとかかとは要注意
肌がカサつき、ゴワつく理由
肌のいちばん外側にある「表皮」は、わずか0.2mmという薄さです。たった0.2mmで、外部からの異物の侵入を防ぎ、水分の蒸散を防ぐなどして、肌のバリア機能を保っています。

その表皮を構成する細胞は、約95%を「角化細胞」が占めています。角化細胞は表皮の一番奥底で分裂した後、徐々に形を変えながら上の層へ押し上げられていきます。

表皮のもっとも外側にある層は「角質層」といいますが、奥底から押し上げられてきた「角化細胞」は角質層で力尽き、落ち葉のように積み重なっていきます。そして、順に垢(あか)となって、最終的にはがれ落ちるのです。

このサイクルに要する時間を「ターンオーバー時間」といい、個人差や部位により異なりますが、平均45日程度(28~56日)といわれています。

あたらしく生まれた角化細胞は、順に上に押し上げられて、最終的に肌表面ではがれ落ちる
「加齢」「冬の季節」は角化症により注意!
ひじやひざ、かかとはターンオーバーが延びがちなので角化症を招きやすい ターンオーバーは、新陳代謝により古い細胞を取り除き、肌の健康を保つ上でとても重要です。

ただ、このターンオーバーは、加齢とともに長くなる傾向があるといわれています。実際、高齢者の膝から下の肌においては、若い人に比べ、約40%も角質層が厚くなっているという報告もあるほどです。

また、全身の中でも、手や足などは他の部位に比べてターンオーバーが延びがちです。ひじやひざ、かかとで「角化症」を招きやすいのはそのためです。

しかも、冬の季節は、空気の乾燥などにより肌の水分が角質層に止まりにくく、肌表面がカサつきやすくなります。乾燥した角質層はしなやかさを失い、簡単に肌のひびわれや出血を生じ、(記事「洗剤かぶれでおこる「ひび・あかぎれ」を参照)、「角化症」を悪化させる恐れがあるのです。
手強い角化症に有効なケアは?
肌を潤すはたらきのある尿素が入った治療薬でしっかりケア ひびわれや出血を生じると、患部からアレルゲンなどの刺激物質が入りやすくなり、過敏に反応して赤みやかゆみなどの炎症を起こしやすくなります。こうしたひびわれや出血のリスクを予防するためには、角質層の水分を保持し、肌を潤すはたらきのある尿素が有用です。

尿素は、肌のうるおいを保つ天然保湿成分であるNMF(Natural Moisturizing Factor)の一種で、ひじやひざ、かかとの潤いを維持し、外部からの刺激を防ぐことが期待できます。さらに尿素は、ゴワついた角質層をやわらかくし余分な角質層を取り除く作用もあるため、年齢とともに深刻になる「角化症」には心強い成分といえるでしょう。

冬は、紫外線やあせも対策がひと段落する季節です。一方でひじ、ひざやかかとがゴワつきを増しやすいため、尿素が含まれた「乾燥性皮膚治療薬」でお手入れを続け、なめらかな肌を目指してみませんか。

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