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教えて薬剤師さん

じんましんは、なぜなるの?どう対処する?

じんましんとは、皮膚の一部に赤み「紅斑(こうはん)」を伴う皮膚の盛り上がり「膨疹(ぼうしん)」ができ、しばらくすると消えてしまう病気のことです。

じんましんは、激しいかゆみを伴うことが多く、そのためにストレスを感じたり、掻き壊してしまったりすることもあります。なので、症状やメカニズムを理解し、適切な対処法をとれるようにしておくとよいでしょう。

じんましんの症状とは?
じんましんは、最初に蚊に刺されたときのような赤いふくらみがポツッとあらわれ、それがだんだんと広がったり、体のあらゆるところに出てきたりします。そのときには、かゆくて仕方ありませんが、やがて跡形もなく消えてしまうのが非常に特徴的です。数分から数時間で消えることがほとんどですが、半日から一日程度続くこともあります。

このような症状を「じんましん」と呼ぶのは、蕁麻(じんま)(別名イラクサ)という植物の葉に触れたときにあらわれる皮膚症状によく似ているためです。植物の名前が由来だったんですね。

さて、じんましんであらわれる膨疹(ぼうしん)は2~3mmの円形、楕円形のものから、直径10cm以上の地図状のものまでさまざまです。一ヶ所にできたかと思うと消え、また別の場所に出てくる、というようなこともあります。症状が強い場合は、次々と新しい膨湿ができ、広い範囲に広がることも。多くは、かゆみを伴いますが、チクチクとした痛みや、焼けるような痛みを感じることもあります。

また、まれに、まぶたや唇などが腫れたり、気道や腸の粘膜が腫れ、息苦しさや下痢などの消化器症状を起こしたりすることもあります。そのような場合は危険な状態ですので、病院を受診しましょう。
じんましんになるのはなぜ?
じんましんには、アレルギー性のものと、非アレルギー性のものがあります。

アレルギー性じんましんの原因となるのは、食べ物、食品添加物、動植物などです。これらに含まれるアレルギーの原因物質が、体の中で異物として認識されると、細胞からさまざまな化学物質が放出されます。その中のヒスタミンという物質が皮膚の血管を拡張させ、血液中の水分を血管の外に浸み出させるため、皮膚が赤く腫れるのです。また、ヒスタミンはかゆみを感じる神経を刺激するため、かゆみも出現します。これが、アレルギー性じんましんの起きる代表的な仕組みです。

【アレルギー性のじんましん】
■ 食べ物
魚介類、肉類、卵、乳製品、穀類、野菜、食品添加物
*特に、小麦、ソバ、乳製品、卵、落花生は、五大アレルギー成分といわれています。
■ 植物・昆虫など
蕁麻(じんま)、ゴム、ハチなど
■ 薬剤
抗生物質、解熱鎮痛剤、咳止めなど

*このうち、薬剤が原因で起こるアレルギー性じんましんは、重篤化する可能性もあるため、早めに病院を受診するようにしましょう。

一方、非アレルギー性のじんましんは、摩擦や圧迫、熱さ、寒さなどが原因で起こるものです。非アレルギー性じんましんでは、かゆみが伴わないことも、まれにあります。

【非アレルギー性のじんましん】
■ 物理的刺激
摩擦(下着による摩擦など)、圧迫(買い物カゴやバッグを持ち手による圧迫など)熱さ、寒さ、振動(マッサージ器のよる振動など)、日光など
■ 入浴や運動による発汗など
血液疾患、膠原病などがある人、心身のストレスの強い人では、運動や発汗が刺激となって、じんましんになることがあります。

アレルギー体質の人は、じんましんになりやすく、アレルギー性じんましんでは、同じものを摂取したり、接触したりすることで再発することがよくあります。1ヶ月以内でおさまるものを「急性じんましん」と呼びますが、1ヶ月以上にわたって断続的に発症するものを「慢性じんましん」といいます。
じんましんになってしまったら
じんましんになった時は、できるだけ静かに過ごし、じんましんのできているところを冷たいタオルなどで冷やしたり(寒冷じんましんの場合は避けます)、摩擦や圧迫、振動などの刺激を与えないようにしたりしましょう。血行がよくなると、じんましんが悪化しやすくなります。

また、何より、じんましんになった原因を見つけて、それを取り除くことが大切です。しかし、実際には原因を特定できないことの方が多いので、その場合は、いま起きている症状を改善することが第一ですから、薬物療法を行います。

治療の中心となるのは、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などの内服薬です。薬を飲むと大部分の人は数日で症状が治まりますが、担当医の指示がある間は飲み続け、徐々に減らしていくことが大切です。

軽いじんましんであれば、かゆみ止め(抗ヒスタミン薬など)で様子をみてよいと思いますが、激しいかゆみがあって我慢できないなど症状が強い場合には、抗炎症作用があり、かゆみをやわらげる作用も強いステロイド外用剤がよいでしょう。というのは、かゆみを早く抑えることで、心理的なストレスもやわらぎますし、掻き壊してしまうのを避けることができます。そして、実際に掻き壊して化膿してしまった場合には、抗生物質が配合されたステロイド外用剤を選ぶとよいでしょう。最近では、このような薬は、市販もされておりますので、急な症状をしのぐのに役立ちます。

ステロイド外用剤を使用するときは、1週間以上使わない、決められた使用範囲を超えて塗らないというルールを守ることが大切です(「正しく使えばステロイド外用剤は怖くない!」参照)

ステロイド外用剤を用いて3~4日たっても発疹が消えないときは、じんましんでないかもしれません。また他の病気を併発していたりすることも多いので、医師に相談することをお勧めします。
じんましんは予防できるの?
じんましんの原因が分かっている場合は、それを遠ざけることが一番の予防です。原因が分からないものも多いじんましんですが、できるだけ原因をつきとめるには、じんましんがあらわれるまでの1時間に、何を食べたか、何か薬を飲んだか、どんなことがあったか、よく思い出すことが大切です。思い当たることがあれば、血液検査などで原因を確かめることもできます。

過労やストレス、睡眠不足は、じんましんを起こしやすくする誘因となります。日頃から規則正しい生活を心がけ、バランスのよい食事を取ることもじんましんの予防では大切です。また、血行をよくするお酒や激しい運動、湯船に入ることなどは控えめにし、皮膚を摩擦や圧迫、振動などで刺激しないようにするなど、じんましんの原因になるものは、できるだけ避けましょう。

じんましんの多くは短時間で跡形もなく消えますが、とくに原因のはっきりしないものでは繰り返し生じることもあります。でも、正しい対処法を知っていれば、慌てなくてすみ、つらいかゆみをやわらげて掻き壊しなどを防ぐことができます。
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じんましんの基礎知識と対処